マディランは、フランス南西部のアドゥール川沿いに位置し、37の村で構成されるワイン産地。中世の巡礼地であるサンチャゴ・デ・コンポステラへの道筋に当たり、巡礼者にも人気のあるワインを生産。畑は古代ローマ時代にまで遡り、珪石や石灰岩を含んだ粘土質の土壌の台地にあり、男性的なタンニンが強く、フランボワーズの香りがする濃厚な赤ワインとなる。主要品種は、タナ、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、フェール・セルヴァドゥー。タナの使用割合が多いものを「キューヴ・トラディショネル」と呼び、長寿で良い年のものは10年以上熟成可能。近年ではオークの新樽を使用する生産者も現れ、高品質のワインを生み出す。